車のサブスク・カーリースに任意保険は必要!補償の選び方、おすすめサービスを紹介

車のサブスク基礎知識

『車のサブスクって任意保険が必要なの?』
『車のサブスクには自賠責保険があるから十分でしょ?』
『月額料金に任意保険も含まれてるんじゃないの?』

任意保険は、事故を起こした際に自賠責保険だけではカバーできない部分も補償してくれるので、車に乗る人を守ってくれる保険と言えます。

どれほど安全運転を心がけていても、事故に巻き込まれる可能性は少なからずあります。そのため、もしもの時に補償してくれる任意保険は非常に重要です。

車のサブスク・カーリースはサービスの特性上、さまざまなリスクに備えることができるので任意保険への加入は必須です

当記事では、車の保険の基礎知識に加えて、車のサブスクの保険の仕組みや選び方、おすすめのサービスについて解説していきます。

近年サブスクがブームということもあり、カーリースも「サブスク」と表現されることが増えています。車のサブスクもカーリースも月々定額で自由にクルマを使えるという点には変わりありません。そのため、当サイトでは基本的に車のサブスクに統一し解説しています。厳密に言うと両者には違いがあるので、サービスを選ぶ際は提供内容をよく比較検討したうえで決めることをお勧めします。

車のサブスクとカーリースの違いについてはこちらの記事をご参照ください。

車の保険は2種類

まずは車の保険について解説します。

車の保険には「自賠責保険」と「任意保険」の2種類あります。

自賠責保険 任意保険
加入義務 あり なし
補償対象 人身事故の対人賠償のみ ・対人賠償
・対物賠償
・人身傷害補償
・搭乗者傷害保険
・自損事故保険
・無保険車傷害保険
・車両保険
補償額 ・傷害:1名につき最高120万円
・死亡時:1名につき最高3000万円
・後遺障害時:最高4000万円
契約により上限が異なる
(無制限も可)
示談交渉 代行なし 代行あり
過失相殺・減額 被害者に重大な過失があった場合のみ減額あり 厳格に過失の割合を見る
特約 なし ・弁護士費用特約
・対物差額修理費用補助特約
・運転者限定特約
・運転者年齢条件特約
・etc
ロードサービス なし あり

このように、自賠責保険と任意保険では役割と補償内容が異なります。車のサブスクの保険について知るためにも、まずは2つの保険の違いを理解しておきましょう。

自賠責保険

自賠責保険は、法律によって車1台ごとに加入が義務付けられている保険で、強制保険とも言われます。自賠責保険に加入していない車は公道を走ることができず、罰金や免許停止などのペナルティが課せられます。

自賠責保険は車の購入時と車検時に、次の車検までの期間分をまとめて支払います。

自賠責保険は人身事故時の被害者を救済するための保険ですが、補償額は無制限ではありません。保険金の支払いは上限があり、次のとおりです。

傷害 120万円
後遺障害 最高4000万円
死亡 最高3000万円

※被害者1名につき

補償額の上限を超える分については自己負担もしくは任意保険(自動車保険)で補填する必要があります。昨今の事故では、賠償額が1億円を超えることも珍しくなく、自賠責保険だけでは賠償金が不足してしまう可能性が高いです。

また、自賠責保険は補償範囲が対人賠償に限定されます。相手方の身体への補償だけです。自賠責保険の目的はあくまでも事故被害者の救済だからです。つまり、相手方の車、自分の身体や車の補償は一切ないということです。同乗者への補償もありません。

仮に、あなたが事故の加害者になって、身体と車がどれだけ被害を受けても自賠責保険から保険金は出ません。

任意保険

任意保険は、車の所有者が任意で加入する保険です。一般的に自動車保険というときは、この任意保険を指します。

任意保険は自賠責保険では補償されない部分をカバーでき、加入者が補償内容を自由に選ぶことができます。

任意保険の補償内容は大きく分けて「賠償責任保険」「人身傷害補償保険」「車両保険」の3つあります。

賠償責任保険…事故の相手(人・物)に対する補償
人身傷害補償保険…自分と同乗者に対する補償
車両保険…自分の車に対する補償

これらをさらに細かく分けると7つの基本補償に分類されます。

任意保険(自動車保険)
種類 補償内容 基本の補償
賠償責任保険 被害者、被害者のモノ
(車、家屋、店舗、塀など)に対する補償。
ガードレールや電柱など公共物も補償の対象。
1.対人賠償保険
2.対物賠償保険
傷害保険 加入者や同乗者が死傷した場合の補償。 3.人身傷害補償保険
4.搭乗者傷害保険
5.自損事故保険
6.無保険車傷害保険
車両保険 自分の車についての損害を補償。
事故、イタズラ、自然災害、当て逃げ、
盗難にまで適用される。
7.車両保険
任意保険7つの補償内容

任意保険の7つの補償内容

1.対人賠償責任保険

車の事故で相手を死傷させてしまった場合に相手への賠償としてお金が出る保険です。

相手が死亡または重度の障害を負ってしまった場合、賠償額は数億円に上ることもあり自賠責保険だけでは足りないため、その不足分を対人賠償責任保険で補います。

高額な賠償も十分にありえることから対人賠償責任保険の保険金額は「無制限」とするのが一般的です。

保険金額…保険会社から支払われる保険金の限度額(補償限度額)

2.対物賠償責任保険

車の事故により相手のモノ(車、家屋、壁、ガードレール、信号などなど)を壊して損害を与えた場合に保険金が出る保険のこと。

相手への賠償が対象となるため、自分のモノは対象外になります。

例)
車で店舗に突っ込んでしまい、店舗の修繕費用、損壊した商品の弁償、営業負荷となってしまった期間の休業補償などが発生。→これらの賠償に対して対物賠償責任保険から保険金が支払われる

対物賠償責任保険も保険金額は無制限とするのが一般的です。

3.人身傷害補償保険

車の事故によって自分や同乗者が怪我を負った場合などに、治療費や逸失利益等を補償する保険です。保険金額の範囲内で、実際にかかった損害額が補償されます。

過失割合に関係なく損害分の保険金が支払われますので、経済的な心配を大幅に減らせます。

補償範囲は2つのタイプから選択できるのが一般的です。

  1. 搭乗車中の自動車事故のみ補償
  2. 車外の事故も補償(契約の車に乗っていないときの自動車事故)

車外の事故も補償するタイプの方が安心ですが、その分保険料は高くなります。

相手からの損害賠償金は、示談によって過失割合が決まった後に支払いとなり、示談が思うようにまとまらない場合は長期に渡る治療費は自己負担となってしまいます。

ですが、人身傷害補償保険は示談を待つことなく自分の保険から保険金が受け取れるので「費用を心配しないで治療を受けられる」安心感が大きいです

※逸失利益…事故にあわなければ本来得られたはずの収入のこと。
過失割合…事故の責任が当事者それぞれにどのくらいあるのかという割合。

4.搭乗者傷害保険

契約対象の車に乗っていた人(運転車・同乗者)が、事故によって死傷した場合に補償が受けられる保険です。

運転の過失割合に関係なく保険金が支払われ、損害額が決まっていない場合でも保険金を受け取れるスピーディーさが特徴です。

また、搭乗者傷害保険は保険金を請求しても自動車保険の等級が下がりませんので、補償を受けられるなら積極的に保険金を請求するのが良いでしょう。

搭乗者傷害保険は人身傷害補償保険の上乗せ的なものなので、人身傷害補償保険なら保険金額を上限として実際の損害額が支払われます。

そのため、搭乗者傷害保険を付ける人は少ないです。

5.自損事故保険

自損事故とは、「相手方のいない単独の事故」もしくは「自分の過失割合が10割(100%)で相手方の過失割合が0(相手方に落ち度がまったくない)の事故」のことです。

そのような場合に保証が受けられるのが自損事故保険です。

たとえば、ハンドル操作を誤って電柱に衝突した、完全に停止した車に後ろから突っ込んでしまった…といった場合が対象になります。

このような場合、同乗者と相手方には自賠責保険や対人・対物賠償保険から補償が受けられますが、ドライバーの師匠に対しては補償が受けられません。自損事故はこういった場合にドライバーを補償する保険です。

人身傷害補償保険で補償される場合はそちらの保険で補償されますし、自賠責保険でカバーできる場合もあります。

また、自損事故保険は自動付帯が基本なので選び方に困ることはないでしょう。

6.無保険車傷害保険

無保険車傷害保険は次のような場合に、保険金を受け取れる保険です

  • 事故の相手方が任意保険に加入していない
  • 当て逃げ・ひき逃げなどで事故の相手方を特定できない
  • 相手方の任意保険では賠償額を補償するのが十分でない

相手方が支払うべき賠償金額と実際に相手方から受け取った保険金との不足分を補償してくれます。

ただし、補償対象は「事故によって死亡または後遺障害の状態」になった場合のみです。

事故によるケガで入院してもこれらに当てはまらない場合は無保険車傷害保険からの補償はありません。

無保険車傷害保険も自動付帯となっていることがほとんどです。

7.車両保険

車両保険は、保険契約している車(自分の車)の修理費などを補償する保険です。

車両保険は、各保険会社で補償範囲の異なるタイプを用意していますが、ほとんどの保険会社で取り扱っている車両保険は主に次の3種類です。

  1. 一般型…補償範囲が広い
  2. 車対車+A…補償範囲がやや狭い
  3. エコノミー型…相手方がわかる車対車の事故のみ
補償内容 一般型 車対車+A エコノミー型
衝突

火災・爆発 ×
台風・洪水・高潮 ×
盗難 ×
自損事故 × ×
当て逃げ × ×

※相手方の車・ドライバーまたは所有者が確認できた場合のみ補償

保険会社によって商品名は異なりますが、おおよそ上記3種類が代表的なタイプとなります。

補償範囲が広い一般型のほうが安心ですが、その分、保険料は高くなります。

ただ、当て逃げや自損事故など、もしもの時でも手厚い保障を受けられる方がいいという場合は、一般型を検討するといいでしょう。

たとえば、事故で被害者にケガを負わせてしまった場合、自賠責保険は補償金額に上限があるので治療費をまかないきれないこともあります。このような場合に任意保険に加入していれば、不足分を補うことができます。

また、自賠責保険は事故で自分が怪我したり車に傷がついたりしても一切補償されませんが、任意保険に加入していれば安心です。保険会社が相手方と交渉の代行もしてくれます。

任意保険の補償は、保険会社によってプランが様々です。補償範囲や補償金額は加入者が個別に設定することができます。

対人・対物賠償は保証金額を無制限にすることも可能です。ただ、補償金額を高くすればその分支払う保険料も高くなるので注意が必要です。

車のサブスクには任意保険は含まれている?

車のサブスクの月額料金には、自賠責保険のみ含まれているのが一般的です。任意保険は別途加入手続きが必要としているサブスクが多いです

「保険もコミコミ」を謳っているサブスクが多いですが、自賠責保険だけで任意保険は含まれていないサービスが多いので注意が必要です。

中には、任意保険も月額料金に含まれている車のサブスクもあります。自分で保険会社や補償内容を選んだり、加入手続きの手間がかかりません。注意点として、以前加入していた任意保険の等級を引き継げない場合があるので事前に確認しておく必要があります。※

※保険の中断制度を利用すれば等級保持は可能です。

車のサブスクにも任意保険が必要な4つの理由

車のサブスクの任意保険への加入は強制ではありません。しかし、車に乗る以上は事故のリスクは避けて通れませんので、任意とはいえ加入は必須と言えるでしょう。

ほかにも、車のサブスクを利用するなら任意保険に加入したほうがいい理由が4つあります。

  1. 自賠責保険では補償されない部分をカバーするため
  2. リース車の修理費用をカバーするため
  3. 中途解約による解約金・違約金をカバーするため
  4. 事故現場での適切な対応を行ってくれる

それぞれ詳しく解説していきます。

理由その1.自賠責保険では補償されない部分をカバーするため

『自賠責保険があるから任意保険はいらないでしょ?』

このような理由から任意保険の加入は必要ないとお考えの方は多いことでしょう。

車のサブスクでは、基本的に自賠責保険は月額料金に含まれています。しかし、すでに説明した通り自賠責保険は「補償範囲」が限定されており、補償が十分ではありません。

自賠責保険では補償されない部分をカバーできるのが任意保険なのです。

理由その2.リース車の修理費用をカバーするため

車のサブスク)は、契約期間中は「車の所有者」はリース会社です。運転するあなたは所有者ではなく、使用する権利を有する「使用者」に過ぎません。

そのため、車に傷やへこみを付けたり、故障させたりした場合は必ず修理をしなければいけません。自分の車であれば修理するかどうかは自己判断ですが、借り物ですからそういうわけにはいきません。

そして、修理費用は自己負担です。仮に修理せずにリース会社に返却した場合は、修理費用を請求されます。契約期間中に起きた事故による傷や故障の修理費用は自己負担となります。

それを補償する任意保険に加入しておけば高額な費用を払わずに済むので安心です

理由その3.中途解約による解約金・違約金をカバーするため

契約期間中に全損事故などによって車が走行不能になった場合、リース契約は強制終了(中途解約)となり違約金・解約金が発生します。

任意保険の補償内容の一つ「車両保険」を付帯しておくことで、違約金・解約金をカバーすることができます。

※通常の車両保険は全損事故時の違約金・解約金はカバーされないこともあります。全損時の違約金・解約金がカバーされるかどうかを事前に確認しましょう。

車のサブスク専用の任意保険だと、全損時の補償もついているので安心です。

理由その4.事故現場での適切な対応を行ってくれる

車で事故を起こした場合、負傷者の救助や消防、警察への連絡、事故状況の記録、相手方との交渉など自分で行います。

慣れないことで、どう対応すればいいのかわからずパニックになってしまうケースは少なくないです。任意保険に加入していれば、保険会社に連絡するだけで示談交渉など、保険会社の担当者が事故現場での適切な対応を行ってくれます

車のサブスクに適した任意保険の選び方

では、車のサブスクに適した任意保険の補償内容の選び方について詳しく見ていきましょう。

任意保険には7つの基本補償がありますが、その中でも車のサブスクを利用するうえで付帯を検討すべき補償内容は次の3つです。

  1. 対人・対物賠償責任保険は「無制限」にする
  2. 人身傷害補償は必要な分を見極める
  3. 車両保険はフルカバー型がおすすめ

1.対人・対物賠償責任保険は「無制限」にする

対人賠償保険は人身事故を起こした場合の被害者(人)に対する補償です。自賠責保険でもカバーされますが、自賠責保険で設定される上限額では賄えない可能性もあります。それをカバーするのが対人賠償保険です。

対物賠償保険は、事故の被害者のモノに対する補償です。代表的なのがクルマです。他には家屋や店舗、塀なども対象となりますし、ガードレールなどの公共物も補償対象です。ただし、自分の車に対する補償はありません

対人・対物の賠償額は、数億円に上る可能性もあるので補償額は「無制限」にしておくのがおすすめです。大抵の場合は無制限に設定できますので、予期せぬ高額な賠償金に備えておくと安心です。

2.人身傷害補償は必要な分を見極める

人身傷害補償は、運転者(自分自身)・同乗者の身体や生命に対する補償です。自賠責保険や対人賠償保険ではカバーされないので、人身傷害補償保険で備えておくのがいいでしょう

人身傷害保険は、自分が運転していたかどうかあるいは事故の過失割合が何割かに関係なく、怪我の程度に応じて保険金が支払われます。自分が加害者となった場合に限らず保険金を受け取ることができます。また、事故に巻き込まれた場合(歩行中や他人の車に乗っているときなど)も適用されます。

一般的に、人身傷害保険の保険金額は3,000万円から無制限まで設定できます。運転するドライバーの年齢・収入・家族構成などから保険金額をいくらに設定するか決めるといいでしょう。

下表は生命保険文化センターの「生命保険に関する全国実態調査」(2021年12月発行)に、世帯主に万が一の事態が起こったときに必要と考えられる、経済的備えに関する調査結果です。保険金額を考えるときの参考にしてください。

家族構成 金額
全体の平均 5,691.3万円
夫婦のみの世帯(世帯主40歳未満) 7,082.3万円
夫婦のみの世帯(世帯主40歳以上) 4,574.0万円
夫婦と末子が乳幼児の世帯 7,947.1万円
夫婦と末子が小中学生の世帯 7,173.7万円
夫婦と末子が高校生以上の世帯 6,477.7万円
夫婦と独立した子どもの世帯 5,222.9万円
母子家庭あるいは父子家庭の世帯 4,162.5万円

(※)出典:生命保険文化センター「2021(令和3)年度「生命保険に関する全国実態調査」(2021年12月発行)

保険金額は多いに越したことはありませんが、保険金額を大きくすれば保険料も高くなります。保険金額は1名ごとの設定となり、車に登場していた一人ひとりに対して損害額を算出し設定した保険金額を限度に支払われます。生命保険に加入していれば、そちらからも保険金が支払われる可能性があるので、生命保険で必要な保障を確保できているならば人身傷害保険の保険金額は3,000万円程度に設定しても良いでしょう。

生命保険金の支払い対象は「被保険者」のみです。自分のケガなどは保障されても、同乗者のケガなどは保障されません。また、生命保険金は一定金額が給付されることが一般的ですから、損害額が大きければ生命保険金では補いきれない可能性もあるので、人身傷害保険の必要性はこの点も含めて考えると良いでしょう。

3.車両保険はフルカバー型がおすすめ

車両保険は、自分の車の損害が補償される保険です。

車両保険は「特約扱い」になっている事が多いため加入されない方が多いですが、車両保険は付けておくことをおすすめします

特約とは…予め決められている保険の内容が基本補償、それに付加させて補償されない不足分を補い補償内容を充実させるものが特約です。オプションと考えていただけるとわかりやすいかと思います。

車のサブスクでは、契約満了時に車両を返却する場合、原状回復義務(借り始めたときと同じ状態に戻すこと)があり、車両についた傷やへこみなどを修理しなければいけません。修理せずに返却した場合は、リース会社から修理費用を請求されます。

また、車両保険は、自分が起こした事故だけでなく、相手が特定できない当て逃げや盗難、イタズラや自然災害(津波など例外あり)にまで適用されますこのような事態を防ぐためにも、車両保険に加入しておきましょう。

車両保険は、すべての事故をカバーできる「フルカバー型」と、補償の対象を限定する「エコノミー型」があります。エコノミー型のほうが保険料は安くなりますが、手厚い補償を受けたい人や心配な人はフルカバー型を選ぶことをおすすめします。

プラスα:リースカー車両費用特約付き任意保険がおすすめ

車のサブスクでは、全損事故を起こした場合、契約は強制解約(中途解約)となり中途解約費用(違約金・解約金)をリース会社に払わなければいけません。

『車両保険があるから大丈夫でしょ!』と思うかもしれませんが、車のサブスク特有の中途解約費用は車両保険では補償されない場合が多いです

そこでおすすめしたいのが「リースカー車両費用特約」です。リースカー車両費用特約をセットすれば、全損事故時の中途解約費用も補償されます


出典:ニコノリ

リースカー車両費用特約は、全損の場合は解約金・違約金の全額が補償され、分損※の場合は修理費から免責金額※をマイナスした金額となります。リースカー車両費用特約は免責金額も考慮し、車のサブスク最大のデメリットでもある違約金・解約金が大きな負担にならないような契約をしましょう。

※分損…修理費用が時価を下回る状態を指します。車の修理費が車両保険金額未満となることをいいます。
※免責…保険を使用する際に契約者が自己負担する金額のこと

車サブスクの任意保険を選ぶ際の3つの注意点

車のサブスクの任意保険を選ぶうえで注意すべき点がいくつかあります。中には車のサブスクは対象にならない任意保険もあるので、この点も含めて次の3つの注意点を押さえておきましょう。

  1. 車のサブスクでも契約可能か確認する
  2. 車のサブスクのプランに補償内容が見合っているか
  3. 専用の任意保険は別途加入した場合と比較する

1.車のサブスクでも契約可能か確認する

任意保険によっては、車のサブスクで契約した車両は補償対象外となっているものもあります。これでは加入しても無保険と同じですから、予め車のサブスクも補償対象になるか確認しましょう。

商品説明に補償内容について記載されているので確認できますが、不安な場合は保険会社に直接問い合わせてみるのが確実でしょう。

2.車のサブスクのプランに補償内容が見合っているか

より安心してカーライフを過ごすために必要な補償が受けられる任意保険は加入必須ですが、車のサブスクの場合は特有のリスクをカバーできる補償内容になっているか確認することも大切です

代表的なものとして「原状回復費用」と「全損などによる中途解約金・違約金」が挙げられます。この2点もきちんと補償されるのか確認したうえで加入するようにしましょう。

リース会社によっては専用の任意保険を用意しているので、自分で保険を探すのが面倒だという人は活用してみるのも手です。

3.専用の任意保険は別途加入した場合と比較する

任意保険は1年更新タイプが一般的ですが、車のサブスク専用の任意保険はサブスクの契約期間=保険の契約期間となり、期間中の更新は不要となり保険料の値上がりもありません

ただし、専用の任意保険は割高になるケースが多いため、ご自身で任意保険に加入した場合と比較し、トータルでどちらがお得なのかをシミュレーションして決めるようにしましょう。

また、車のサブスク専用の任意保険はすでに加入している任意保険の等級を引き継ぎできない場合もあります。加入中の任意保険は中断手続きが必要になるので、その点も踏まえて総合的に判断することが大切です。

任意保険込みの車のサブスクがおすすめ

車のサブスクは、任意保険がセットになっているサービスがおすすめです。なぜなら、専用の任意保険へ加入できるからです

専用任意保険はサブスクならではの需要に対応した保険だから安心です。専用任意保険の特徴は次の4つです。

  1. 専用保険とセット販売
  2. 保険契約期間=リース契約期間
  3. 期間中に事故があっても保険料が上がらない
  4. リースカー車両費用特約がつけられる

では、車のサブスク専用の任意保険はどのような商品なのかご紹介します。

特徴1:専用保険とセット販売

車のサブスク専用の任意保険は、リース会社が独自に保険会社と提携し専用保険を用意しています。車のサブスクの契約とセット販売となり月額料金に任意保険料も含まれるので支出の管理がわかりやすくなります。また、リース会社に手続きを任せられるので手間がかかりません

サブスク専用任意保険を販売している保険会社は、三井住友海上火災保険、ソニー損保、損保ジャパンなどがあります。リース会社によって提携先が異なるので、何社か比較検討してみることをおすすめします。

特徴2:保険契約期間=リース契約期間

一般的な任意保険は1年毎の更新となります。無事故やゴールド免許証になったりすると更新時に保険料が安くなります。逆に事故や交通違反などで保険金を申請すると保険料があがってしまいます。

車のサブスク専用任意保険は、リース期間=保険契約期間となります。たとえば、リース契約が3年間であれば保険の契約期間も3年間です。

長期間契約を前提とするので、全体の保険料が下がり月々の支払額が抑えられます

特徴3:期間中に事故があっても保険料が上がらない

専用任意保険は契約期間がリース期間と同じとなるため、期間中の保険更新はありません。

そのため、保険金の払い出しがあっても保険料の値上げは行われません。期間中に事故をおこしても条件変更なしで保険契約が継続となるのです。

特徴4:リースカー車両費用保険特約が付けられる

「リースカー車両費用保険特約」は、車のサブスク専用任意保険のオプション(特約)の一つです。

この特約が車のサブスク専用任意保険への加入をオススメする最大の理由と言っても過言ではありません。

車のサブスクは原則として中途解約できませんが、事故で全損になった場合は例外的に解約が認められます。しかし、その場合の中途解約となると解約金・違約金を支払わなければなりません。

全損事故の場合、リース契約中の中途解約費用(解約金・違約金)を限度として車両保険金が支払われます。一般的な車両保険(任意保険)は必要な補償(中途解約費用)に対して補償金額の不足や超過が発生します

つまり、一般的な任意保険では中途解約の解約金・違約金は十分に補償されず自己負担があるということです。

一方、リースカー車両費用保険特約は、この解約金・違約金まで補償してくれるので自己負担なしで済むのです

例)リース車が事故によって全損になった場合

事故時の車両保険金額:100万円、事故時のリース契約の中途解約金:150万円の例

一般的な車両保険の場合
  • 受け取れる車両保険金:110万円

  車両保険金100万円+全損時諸費用保険金10万円

  • 自己負担額:150万円-110万円=40万円

40万円も自己負担をしなければならない

リースカー車両費用保険特約の場合
  • 受け取れる車両保険金:150万円

  中途解約金と同額

  • 自己負担額:150万円-150万円=0円

保険で全額カバーできる!

全損時諸費用保険金とは…車両保険の支払対象となる事故で契約車両が全損となったときに、廃車や車の買い替えにかかる諸費用として保険金が支払われる特約です

リースカー車両費用保険特約は、全損事故による中途解約という車のサブスク特有のデメリットをなくすためにあります

車のサブスクとセット販売になっていれば中途解約トラブルは生じません。しかし、リース契約とは別に自分で任意保険に加入する場合、

内容をきちんと理解しないまま車両保険なし(もしくは不十分)契約をしてしまうと、全損損事故を起こした時に高額な中途解約金を負担しなければなりません

車のサブスク専用任意保険であれば「リースカー車両費用保険特約」をつけることができ、それによってサブスク特有のトラブルを回避できます。

車のサブスク専用任意保険の保険料の支払いイメージ

車のサブスク専用任意保険の支払いイメージを一般の任意保険と比較してご紹介します。

一般の任意保険(1年毎に契約)の場合

例)10等級・7年リース

事故有係数とは…以前のご契約の事故歴に応じて適用される割増引率のことです。ご契約期間中に保険を使用された場合、3等級ダウン事故の場合は翌年のご契約から3年間、1等級ダウン事故の場合は翌年のご契約から1年間、「事故有係数」が適用されます。これに対し、「無事故係数」とは、保険を使用しなかった場合や「事故有係数」の適用期間が終わった場合に適用される割増引率のことをいいます。

引用:https://www.axa-direct.co.jp/auto/glossary/sa/38.html

車のサブスク専用任意保険の場合

例)10等級・7年リース

車のサブスク専用任意保険の場合、リース期間中の保険料は一定です。ですが、事故内容や件数に応じて、継続後の契約には等級・事故有係数適用期間が変わります。

先の例でいうと、車のサブスク専用任意保険では、リース期間中の保険料が一定なのに契約満了後(7年後)は1年更新タイプの任意保険と同じ等級・事故有係数適用期間となっています。

保険が適用される事故による保険料UPの影響を受けないのがわかりますね。

任意保険込み車のサブスクサービス2選

任意保険込みの車のサブスクサービスはいくつかありますが、その中でもおすすめのサービスを2社ご紹介します。

トヨタKINTO(キント)


出典:KINTO

引受保険会社 東京海上日動火災保険株式会社
TAP 一般自動車保険
保険加入手続きの要・不要 不要
(自動付帯)
保険料の支払い方法 月額料金に標準で含まれる
保険等級の引き継ぎ 不可

自動車大手メーカーのトヨタが提供する車のサブスクリプションサービス。

KINTOの任意保険は、はじめから月額料金にセットされているので別途加入手続きは不要です。サブスクの契約と同時に任意保険の加入も済むので手間がかかりません

任意保険は団体契約となり、年齢・等級・免許証の色に関わらず保険料は誰でも同一料金。15〜20等級相当の保険料が設定されているので若い人ほど得します

すでに加入されている任意保険がある場合は中断手続きが必要です。ただし、KINTOで任意保険を使っても中断前の任意保険の等級には影響しません。心置きなく保険が使えますので安心です。

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ニコノリ


出典:ニコノリ

引受保険会社 損害保険ジャパン株式会社
車のサブスク特化型ニコノリ専用自動車保険
保険加入手続きの要・不要 必要
保険料の支払い方法 月額料金に含めることができる
保険等級の引き継ぎ

株式会社MICが提供する車のサブスクサービス。

ニコノリの任意保険は契約開始時点の保険等級を満期まで適用されます。そのため、期間中に事故で保険を使っても等級変動なしだから保険料も同じまま

団体契約ではないので加入中の任意保険の等級を引き継ぐことも可能。割引を引き継げるからお得な保険料のまま適用されます。

補償にはリースカー車両費用特約が付帯されているから、万が一、全損で違約金・解約金が発生してもカバーしてくれるから自己負担0円で安心です

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★最後は車をもらうこともできる★

まとめ

車のサブスクは、リース料金に自賠責保険は含まれていても任意保険(自動車保険)は含まれていない場合が多いです。また、任意ということで加入されない方も少なくないです。

しかし、自賠責保険だけですべての補償をカバーできるわけではありません。それを補ってくれるのが任意保険なのです。

もしものことを考えれば任意保険への加入は必須だと言えるでしょう。。

任意保険は、保険料の金額にだけ注目するのではなく、補償範囲を理解しご自分の状況や車の使い方にあった補償内容を選ぶことが大切です。

よくある質問

Q:車のサブスクでも任意保険は必要?

A:車に乗る以上は誰にでも事故のリスクはあります。事故状況によっては高額な損害賠償金が発生してしまうこともあるので、任意保険は必ず入っておくことをおすすめします。

Q:車のサブスクの月額料金に任意保険は含まれる?

A:一般的に車のサブスクの月額料金には自賠責保険は含まれていて、任意保険は含まれていないことが多いです。その場合は、別途契約が必要です。

Q:任意保険込みの車のサブスクはありますか?

A:任意保険がセットになった車のサブスクもあります。月額料金に任意保険料も含まれるので支出管理がしやすく、加入手続きの手間が省けるといったメリットがあります。

Q:車のサブスクでは任意保険はいつ切り替えればいいですか?

A:任意保険の切り替え手続きは新しいクルマが納車される前に行ってください。契約変更日を納車日に設定すれば納車日から新しいクルマに保険が適用されます。

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車のサブスクに乗り換えたとき任意保険はいつ切り替えればいいの?

Q:車のサブスクの任意保険は「専用のもの」がいいですか?

A:車のサブスク特有のリスクに備えるためにも、専用の任意保険に加入されることをおすすめします。たとえば、全損時の中途解約金・違約金は通常の車両保険ではカバーしきれず自己負担となってしまうおそれがあります。専用の任意保険であれば「リースカー車両費用特約」で解約金・違約金をカバーできます。

Q:車のサブスク専用の任意保険はどうやって探せばいいの?

A:多くの場合、車のサブスク専用の任意保険はリース会社が自動車保険会社と提携しているので、問い合わせてみれば見つけることができます。

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