車のサブスクの走行距離制限って何?オーバーするとどうなるの?

車のサブスク基礎知識

『車のサブスクに走行距離制限があるのは何で?』
『走行距離をオーバーするとどうなるの?』
『走行距離の目安を教えてほしい!』

車のサブスクには走行距離が設けられているのが一般的です。これは、返却を前提としている車のサブスクは車の価値を担保するためです。

契約満了時に車両を返却した際、定められた走行距離制限を超過していた場合、超えた分は超過料金を請求されます。

当記事では車のサブスクの走行距離制限について解説していきます。

近年サブスクがブームということもあり、カーリースも「サブスク」と表現されることが増えています。車のサブスクもカーリースも月々定額で自由にクルマを使えるという点には変わりありません。そのため、当サイトでは基本的に車のサブスクに統一し解説しています。厳密に言うと両者には違いがあるので、サービスを選ぶ際は提供内容をよく比較検討したうえで決めることをお勧めします。

車のサブスクとカーリースの違いについてはこちらの記事をご参照ください。

車のサブスクの走行距離制限は「走っていい距離」のこと

車のサブスクの走行距離制限は、契約したリース車の「走っていい距離」のことです。

多くの車のサブスクでは走行距離制限が設けられているので申し込み前に確認しておきましょう。

中には走行距離制限なしの車のサブスクサービスもありますし、契約満了後に車を購入するプランや車がもらえるプランであれば走行距離制限はありません。

ただし、走行距離制限なしの車のサブスクは、走行距離制限がある車のサブスクと比べるとリース料が高くトータル費用も高く付く傾向にあるので利用には注意が必要です。

車のサブスクに走行距離制限がある理由

車のサブスクに走行距離制限がある理由は残価(残存価格)が大きく関係しています。

残価とは契約満了時の車の価値(予想下取り価格)のことです。走行距離制限があるのは契約満了時のクルマの価値(残価)を下げないためです。

車のサブスクでは車両本体価格から残価を差し引いた金額からリース料金を決めます。残価設定があるからこそ毎月のリース料を安くできるのです。

契約終了後、リース会社は返却されたリース車を中古車として再販します。中古車の価格において走行距離は重要な判断材料として用いられています。同じ年式のクルマでも走行距離が多ければ、車の総合的な価値は低く査定され査定額が大幅に下がってしまいます。

そのような事態をリース会社は避けるため、「走行距離制限を守って使用することを前提にクルマを安く貸し出すよ」として走行距離制限を設けて契約者に車を貸し出しているのです。

車のサブスクで走行距離制限をオーバーしたら超過料金が発生する

車のサブスクで走行距離をオーバーすると、超えた距離に応じて超過料金が発生します

超過料金はリース会社によって異なりますが、一般的には1kmあたり5〜10円に設定しているところが多いです。例えば、500km超過すると支払う料金は2,500円〜5,000円ほどになります。

意外と勘違いされやすいのですが、走行距離制限は月ごとに計算するのではなく契約満了時のトータルの距離で計算されます

たとえば、走行距離制限が月1,000kmで3年契約の場合は、走行距離が1,000kmを超える月があっても契約満了時のトータルが1,000km×36ヶ月=36,000kmを超えていなければ超過料金は発生しません。

車のサブスクの走行距離制限のメリット・デメリット

車のサブスクに走行距離制限があることのメリット・デメリットは以下のとおりです。

  • メリット:月額料金が安くなる
  • デメリット:走行距離制限を気にしながら乗る必要がある

メリット:月額料金が安くなる

走行距離制限がある車のサブスクは、月額料金が安く抑えられるのがメリットです

走行距離制限を設けることで契約満了時のリース車の価値を保てるからです。車両本体価格から差し引く残価を高く設定できるので、月額料金を下げることが可能になります。

中古車は、走行距離が多いほど価格が下がります。そのため、走行距離が増えてしまうとリース車両の価値は下がります。走行距離制限を設けることで走行距離がムダに増えることがありません。エンジンやトランスミッション、消耗品などへの負担が少なく、故障リスクも少ないので整備代や修理代も抑えられるのです。

リース会社によっては走行距離制限を選ぶこともでき、距離制限が短いほど月額料金は安くなります。たとえば、SOMPOで乗ーる(そんぽでのーる)で走行距離別に月額料金を見比べてみましょう。

車種:トヨタ ヤリスクロス グレード:X
契約期間:5年 その他オプション:なし
リース会社SOMPOで乗ーる(そんぽでのーる)

月間走行距離 月額料金
500km 26,930円〜
1,000km 28,140円〜
1,500km 28,910円〜
2,000km 29,350円〜
3,000km 31,330円〜

※価格は2023年12月17日時点の情報です

このように、走行距離制限を設けることで通常よりも安い料金でクルマを使用でき、距離制限が短いほど月額料金は安くなります。

デメリット:走行距離制限を気にしながら乗る必要がある

走行距離制限がある車のサブスクでは、契約満了時に走行距離をオーバーしていると超過料金が発生します。そのため、運転する度に走行距離制限を超えないか気にしながら車に乗るといった心理的なデメリットが生まれる可能性があります。

特に遠距離の会社へ通勤されている方や旅行などで車を使うことが多い方は走行距離制限に注意が必要です。あらかじめひと月あたりの走行距離を見積もっておけば、走行距離オーバーも避けられるはずです。どうしても走行距離が長くなりそうであれば、走行距離制限が長い車のサブスクや走行距離制限なしの車のサブスクの利用も検討するのが良いでしょう。

車のサブスクの走行距離制限はリース会社ごとに異なる

走行距離制限はリース会社ごとに異なります。制限が厳しいほど月額料金は安く設定されるケースが多いです。走行距離が短ければ短いほど返却されたときの車の価値が高いためです。

各リース会社の月間走行距離制限を下表にまとめました。

リース会社・サービス 走行距離制限
(月換算)
トヨタ KINTO 1,500km
日産 Click Mobi 1,000km/1,500km
ホンダ 楽らくまるごとプラン 1,000km/1,500km
三菱 ウルトラマイカープラン 1,000km/1,500km
SOMPOで乗ーる 500km/月〜3,000km
定額カルモくん 1,500km
リースナブル 750km
新車リースクルカ 1,000km
MOTAカーリース 無制限
カーコンカーリースもろコミ 2,000km
ニコノリ 1,000km
コスモMyカーリース 500km/1,000km/1,500km

走行距離制限は年単位もしくは月単位で決まっていますが、その都度リース会社に走行距離を報告する必要はありません。契約満了時の総走行距離が重要で、総走行距離がオーバーしていないかどうかで判定するのが一般的です。

要するに月ごと年ごとに走行距離にバラツキがあっても、契約期間のトータルでオーバーしていなければOKだということです。

走行距離制限は月換算で1,000〜1,500kmで設定するリース会社が多いです。たとえば、走行距離1,000km/月とした場合、3年(36ヶ月)契約なら36,000km、5年(60ヶ月)契約なら60,000km、7年(84ヶ月)契約なら84,000kmをオーバーしなければ超過料金は発生しません。

車のサブスクを走行距離超過しないで利用するためのポイント

走行距離の目安は、車の使用頻度によって変わってきます。週末のみ車を運転する方と、通勤で毎日車を運転する方とでは必要な総走行距離は大きく違ってくるでしょう。

そこで、走行距離超過しないで車のサブスクを利用するためのポイントをご紹介します。

  1. マイカーユーザーの平均走行距離を参考にする
  2. 生活スタイル別の走行距離シミュレーションをする
  3. ライフスタイルの変化を予測しておく

1.マイカーユーザーの平均走行距離を参考にする

下図は、ソニー損害保険株式会社の「2021 全国カーライフ実態調査」によるマイカーユーザーの年間の走行距離をまとめたものです。


出典:ソニー損害保険株式会社「2021 全国カーライフ実態調査」

調査から、年間の平均走行距離は6,186km(2021年調査)いう結果が出ました。また走行距離別の内訳を見ると、最も多かったのが「3,000km超5,000km以下」で全体の31.2%です。一方、「9,000km超11,000km以下」は全体の13.8%にとどまっています。年間の走行距離を6,000kmとすると、月換算で500kmという計算になります。

一般的な車のサブスクの走行距離制限は1,000km〜1,500km/月に設定されているので、標準的な用途であれば走行距離制限を超過することはないでしょう。毎日車を運転するならば、月間1,500kmの車のサブスクを契約すれば余裕を持って車に乗ることができるでしょう。

2.生活スタイル別の走行距離シミュレーションをする

車の用途や生活スタイルによって走行距離数は違ってきます。ここでは生活スタイル別に走行距離がどの程度になるのか目安となる例を挙げていきます。

  • 車通勤する場合

週5日、月に20日間は車で通勤する場合で考えてみます。

・片道10km、往復20kmなら月400km、年間4,800km

・片道30km、往復60kmなら月1,200km、年間14,400km

車通勤は長距離移動になることも多いので、それだけで走行距離制限を超えてしまうこともあります。車通勤メインで使用される方や職場までの距離が内外という方は走行距離に余裕のある車のサブスクを選ぶといいでしょう。

  • 家族の送り迎えをする場合

ほぼ毎日のように家族の誰かを送迎する場合で考えてみます。習い事、通院先、最寄り駅などの送迎を毎日行うとします。

・片道2.5km、往復5kmなら月150km、年間1,800km

・片道4km、往復8kmなら月240km、年間2,880km

送迎を1日2回したとしても近場であれば走行距離は長くなりません。ただし、あくまでも送迎のみでの計算であり、実際にはこれに日常の買い物や他の用事などが足されます。

  • 買い物や週末のレジャーで遠出する場合

週末に買い物やレジャーで遠出する場合で考えてみます。買い物は月に4回、レジャーで遠出は月1回行うとします。

・片道10km、往復20kmなら月80km、年間960km

・片道100km、往復200kmなら月200km、年間2,400km

・買い物と遠出の合計、月280km、年間3,360km

買い物やたまの週末に遠出する程度であれば走行距離は少ないですが、これに加えて通勤や送迎など不定期になるでしょうから走行距離は余裕を持って決めるのがいいでしょう。

3.ライフスタイルの変化を予測しておく

ライフスタイルの変化によって走行距離が少なくなることもあれば、多くなることもあります。

転勤、転職、結婚、親の介護など生活の変化があればリース契約当初よりも走行距離が多くなる可能性もあります。

今後のライフスタイルの変化もある程度想定し、車のサブスクの走行距離を選択しましょう。もし、今後もライフスタイルの変化がない場合でも、多少は余裕を持った走行距離にしておくのが無難です。

走行距離制限なしの車のサブスクはお得とは言えない

走行距離の長い車のサブスクや走行距離制限なしの車のサブスクは魅力的に見えるかもしれませんが、決してお得とは言えません

その理由は、走行距離は残価に影響し設定残価が低くなってしまうからです。

走行距離制限が長ければそれだけ残価は低くなるので、その結果、月々のリース料は高額になります。場合によっては残価設定なしで期間中に車両本体価格を全額分支払うことにもなりかねません。

そのため、走行距離が短い人や車の使用頻度が少ない人は走行距離制限が短い車のサブスクを選ぶ方がリース料の支払いを抑えられる負担が少ないのです。

走行距離が極端に長くなりそうであれば車のサブスクだけでなく、購入も視野に入れたほうがいいでしょう。

KINTOは余裕の走行距離、維持費コミコミなのにお得な月額料金!


出典:KINTO

走行距離制限のある車のサブスクの中でも、特におすすめしたいのがトヨタKINTOです。

KINTOは、走行距離制限が1,500km/月と通常の範囲で使用するならかなり余裕のある設定です。走行距離制限が長めだと、その分、月額料金が高くなりますがKINTOはメーカー直営のサブスクだから、他社カーリースと違って余計な中間コストがかからずおトクな料金設定で安心です。

KINTOの月額料金には税金・保険・メンテナンス・車検などの維持費がすべてコミコミ。期間中に急な出費や大きな出費がないので車関連の支払いが管理しやすいです。

また、任意保険もセットされており面倒な加入手続きは一切不要。納車された日から保険が適用されます。団体契約だから年齢・等級に関係なく誰でもおトクな保険料です。しかも、保険を使っても月額料金はずっと変わりません。

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まとめ

走行距離制限がある車のサブスクは、残価設定があるので通常よりもお得にクルマに乗ることができます。走行距離制限を気にされる方は多いですが、通常の範囲で車を使用する分にはオーバーすることは少ないです。日常的に長距離を運転するような方でない限りさほど気にする必要はありません。

走行距離制限をオーバーすると契約満了時に超過料金が発生しますので、車をどのように使うか、走行距離はどれぐらいになるのか事前にシミュレーションすることも大切です。

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