車のサブスク(カーリース)は保険等級を引き継げない?知っておきたい自動車保険の中断制度

車のサブスク 基礎知識

『車のサブスクは任意保険を引き継げないって本当?』
『中断すれば等級をキープできるみたいだけどどうすればいいの?』
『リース契約する場合は今の自動車保険は解約しないとダメかな…』

車のサブスク(カーリース)は、リース契約と任意保険(自動車保険)は別々ですが、中には標準でセットになっているところもあります。任意保険もセットになっているサブスクの場合、原則として加入している任意保険の等級は引き継ぐことができないため解約する必要があります。

しかし、任意保険は等級の数字が高くなるほど割引率が高くなり保険料が安くなるので、せっかく育てた等級を解約してリセットするのは避けたいところ。

そこで利用を検討したいのが「任意保険の中断制度」です。中断を利用すれば任意保険を解約せずに等級をキープすることができ、再開する際は中断前の等級を引き継ぐこともできるのです。

当記事では、任意保険(自動車保険)の中断制度について詳しく解説していきます。利用を検討している車のサブスクの任意保険が等級引き継ぎできずどうすればいいのかわからないという方はぜひ参考にしてみてください。

車のサブスクの利用だけでなく、引っ越しや留学、海外出張などの理由で一時的に車を手放し、将来的に新たにクルマを購入する予定の方にも役立つ内容となっていますのでぜひ参考にしてみてください。

任意保険(自動車保険)の中断制度とは

自動車保険は一度解約すると、これまで育ててきた等級がリセットされてしまいます。これまでの等級が無駄にならないよう自動車保険には解約の他に「中断制度」があります。

中断制度とは、自動車保険の契約を一時的に休止する手続きのことで、中断証明書を発行することで等級をキープし、再開する際に引き継ぐことができます。※等級の保存は最大10年間となります

中断中は保険料の支払いが発生しないので、長期に渡ってクルマを使用しない場合に活用できる便利な制度です。

たとえば、18等級の契約のクルマから等級引き継ぎできない車のサブスク(カーリース)を5年契約するため、18等級の任意保険を中断手続きしたとします。

5年後、車のサブスクの利用期間が終了し、新たにクルマを購入した場合、中断証明書があれば6等級からではなく18等級から再開できます。

等級って何?

等級とは任意保険(自動車保険)の保険料を決めるときに利用されるもの。ノンフリート等級と言います。事故歴に応じて保険料の割引・割増を適用します。

等級は1等級から20等級あり、数字が大きいほど割引率が高くなり、仕組みはどの保険会社でも共通です。

はじめて任意保険に加入するときの等級は6等級となります。

7等級以上なら中断制度を利用しよう

本来、任意保険(自動車保険)は再契約すると6等級から始まりますが、中断制度を利用すれば以前の等級を引き継げるので6等級より高い等級を持っているなら積極的に利用したいところです

等級が6等級の場合は新規で任意保険に加入するのと同じですから、中断制度を利用する必要がありません。

また等級が1~5等級の場合は13ヶ月間は事故有等級が適用されるので、この場合は中断制度を利用できません。

中断制度は最長で10年間

任意保険の等級の中断期間は、一般的に5年または10年となります。

保険会社によって中断期間が異なる場合もあるので事前に確認しましょう。

中断後の他社への乗り換えも可能

中断制度を利用した保険会社ではなくても、中断証明書を利用し他の保険会社へ等級を保持したまま任意保険の再開は可能です。

保険会社によって申込方法は様々で、WEBでの見積もりができないところもあるので注意してください。

任意保険の中断制度を利用するメリットは?

リースへの乗り換えやクルマの廃車などに伴い、契約の解約や継続しない場合に、中断証明書を発行することで、現在の等級を最大10年間保存できます。

再度、クルマを所有するようになったときに、保存していた等級から再開できるので、中断証明書がない場合と比べて保険料が安いまま加入できます

任意保険(自動車保険)の中断が必要な車のサブスクは?

車のサブスク(カーリース)には、リース契約と任意保険がセットになっている、あるいは希望でセットにすることができるリース会社があります。

それらの車のサブスクを利用するうえで、加入中の任意保険の中断が必要になる場合もあるのでご紹介します。

リース契約と任意保険がセットになっている(セットにできる)リース会社は以下の6社です。

この内、「等級引き継ぎ不可」となっている車のサブスクは、加入中の任意保険を中断する必要があります。

トヨタKINTOと三菱ウルトラマイカープランは、団体保険契約なので等級制度がなく引き継ぎできません。そのため、加入中の任意保険は一時的に中断制度を利用する形となります。

それ以外の車サブスク(ここに掲載していないリース会社も含め)は、等級引き継ぎが可能なので中断制度を利用する必要はありません。

※利用を検討している車のサブスクが中断制度の利用が必要かどうか念の為確認してから申し込みしてください。

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任意保険(自動車保険)の中断証明書の取得方法

任意保険(自動車保険)の中断手続きをするためには、いくつかの条件と必要書類があります。

中断証明書の発行条件

以下の条件を満たした場合中断制度を利用して中断証明書を発行できます。

  • 中断後の新契約の等級が7等級以上であること
  • 中断する契約の満期日・解約日までに契約の車が廃車・譲渡・リース業者へ変換されている(廃車・譲渡などの場合)
  • 車検満了時に継続検査を受けず、中断する契約の満期日・解約日の翌日において契約の車の自動車検査証が効力を失っていること(車検切れの場合)
  • 中断する契約の満期日・解約日において契約の車が盗難されていること(盗難の場合)
  • 中断する契約の満期日・解約日において契約の車が別の契約に車両入替されていること。(車両入れ替えの場合)
  • 解約日・満期日から一定期間内に申請する※
    ※期間は保険会社によって異なりますので、事前に確認しておきましょう。

なお、車検の残っている車を手元に残したまま、自動車保険だけをやめて中断証明書を発行することはできませんので注意してください。

中断証明書の取得に必要な書類

  • 中断証明書発行に関する依頼書
  • 自動車保険証券
  • 登録事項等証明書や登録識別情報等通知書など(廃車・譲渡などの場合)
  • 自動車検査証、登録事項等証明書など(車検切れの場合)
  • 盗難届証明書など(盗難の場合)
  • 契約内容変更通知書や異動承認書など(車両入替の場合)

※詳細は保険会社に直接お尋ねください。

中断証明書を使用して自動車保険を再契約する方法

中断証明書があり新たにクルマを取得した場合、条件を満たせば中断したときの等級を引き継いで任意保険(自動車保険)を契約することができます。

再契約の条件

  • 中断日から再契約日が中断期間内である※1
  • 新しい車を取得してから1ヶ月以内である※2

※1.保険会社によって5年または10年と違うので事前に確認しておきましょう。
※2.1年以内とする保険会社もあります

中断証明書を発行した保険会社以外でも中断証明書は使用できます。保険会社によって同じ等級でも保険料は違うので、いくつかの保険会社を比較するといいでしょう。

再契約に必要な書類

  • 中断証明書
  • 車検証の写し、新たに取得した車であることが分かる書類

中断証明書を使用した再契約に必要な書類は保険会社によって多少異なる場合もあるのであらかじめ確認しましょう。

任意保険(自動車保険)の中断証明書は家族も使用できる

中断証明書を使って再契約する場合、家族も使用することができます。

たとえば、父親の中断証明書を使って同居の息子が自動車保険に加入することができます。もし家族が車を手放して自動車保険を解約する場合などは、中断証明書を取得してもらえばおトクな保険料で任意保険を契約できますよ。

中断証明書をなくしたらどうすればいい?

中断証明書は有効期限が長いこともあり紛失してしまうケースがあります。

中断前の保険会社と同じ保険会社で再契約する場合は、中断証明書が発行されている事実確認が取れれば再発行手続き無しで再契約可能な保険会社がほとんどです。

中断発行した保険会社とは異なる保険会社に加入する場合は、前の保険会社もしくは保険代理店に中断証明書の再発行を依頼をします。

「中断証明書再発行依頼書」と書かれた書類が送られてくるので必要事項を記入して返送します。再発行には2~3週間かかるので早めに再発行依頼しましょう。

よくある質問

Q:中断証明書の発行にお金はかかりますか?

A:中断証明書の発行に費用はかかりません。

Q:中断証明書を発行できない場合はありますか?

A:中断する契約の等級が1~5等級の方は中断証明書を発行できません。

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